90年代には苦悩する若者を演じ国民的人気を博し、同時に深夜のフジテレビで麻雀を打つ姿を見せるようになると、現在まで俳優とプロ雀士という二足のわらじで活躍する萩原聖人。演技も対局中でも、あふれる人間味が魅力の萩原にとってのTHE CHANGEとは。【第1回/全5回】

萩原聖人 撮影/冨田望

 取材部屋に入ってきた萩原聖人さんは、白いシャツにタイトな黒いパンツスタイル。シンプルだからこそ渋みのあるかっこよさが引き立つ。同時に、独特の鋭い視線に緊張を覚えつつ、「このメディアは、みなさんのTHE CHANGEについて聞いているんです」と簡単に話すと、「ああ、それで言ったら、いままさにTHE CHANGEを体験中なんです」と、こちらが聞きたいことを先回りして話し始めてくれるのだ。

 「30年以上俳優をやっていて、今回、生まれて初めてCHANGEーー変身させてもらったんです」

 萩原さんは1月11日スタートの特撮ドラマ『牙狼<GARO> ハガネを継ぐ者』(TOKYO MX、BS日テレ)に出演。同作は2005年にスタートしたシリーズで、当初からテレビ番組らしからぬアクションシーンやCG、凝られた衣装に定評があり、世界中に熱狂的ファンを有する。

 今作は前作『GAROーVERSUS ROADー』以来4年ぶりの新作ドラマで、萩原さん自身は2016年に劇場アニメ『牙狼<GARO> ーDIVINE FLAМEー』で声優を務めたことがあるという。

 「特撮ドラマに出るのは初めてで。おじさんになっても変身できるんだなあと、うれしかったし、楽しかったですね。人生のなかには転機みたいなものって細かくたくさんあって、それらがのちに繋がって結果が出てみないとそれが”CHANGE”かどうかはわからないですけど、今回は確実に、CHANGEーー変身しました」

ーー変身後の造詣がすごくきれいな作品ですよね。

 「衣装もほんとうにこだわって丁寧に作られている世界観で、ダークファンタジーの世界にすごく説得力が出ていますよね。演者以外の部分のこだわりが、すごく大事になっている。

 僕が今回変身させてもらった魔戒騎士・ゴドウというキャラクターは、登場回数が少ないんですよ。もったいない! と思うくらいすごくかっこよく作ってくださって。変身願望が満たされました」