ーー分岐点で、行かなかったほうの人生はわからないですしね。

「そう。わからないじゃないですか。“あれをやってしまったからこんなことになってしまった”という結果が待ち受けていたとしても、やらなかったらもっとひどい結果になっていたかもしれないし。その逆もしかりで、こればかりはわからないです。それを自分がどう受け入れられるか、だけじゃないですかね」

 萩原さんはプロ雀士として勝負の世界に身を投じている。そこは、そのつど選択を迫られる世界ではないのだろうか。

「どっちを選ぶか……みたいなことは考えていないです。麻雀に関しても、なるべく選択肢に迫られないような生き方をしたいと思っています。そのために、選択肢がなるべく来ないような道に行くわけで。でも、どうしても分岐はあるので、そういうときは“前はAを選んで失敗したから、今回はBかな”と思ったりします。

 麻雀は、悪い結果が出たときは、自分の選択ミスで実力不足。いい結果が出たときは、“ついてたな”と思うようにしています。“自分の力で勝ちました”と思うのはおもしろくないですよね」

 真正面から“CHANGE”と向き合ってくれる萩原さん。やんちゃだったというかつても今と同様、そのつど真剣に向き合ってきたからこそ、「後悔していない」と言うことができるのかもしれない。

■萩原聖人(はぎわら・まさと)
1987年に俳優デビュー。90年、テレビドラマ『はいすくーる落書2』(TBS系)で注目を集め、93年、『学校』(山田洋次監督)、『教祖誕生』(天間敏宏監督)、『月はどっちに出ている』(崔洋一監督)で日本アカデミー賞優秀新人俳優賞と話題賞(俳優部門)、95年、『マークスの山』(崔洋一監督)、97年には『CURE』(黒沢清監督)で同賞優秀助演男優賞ほか数々の賞を受賞。以降もドラマ、映画、舞台、ナレーションなど幅広く活躍している。2024年1月11日より『牙狼<GARO> ハガネを継ぐ者』(TOKYO MX・BS日テレ)、1月21日より『厨房のありす」(日本テレビ系)が現在放送中。

特撮ドラマ『牙狼<GARO> ハガネを継ぐ者』
原作:雨宮慶太
監督:松⽥康洋、⽥中佑和、⽊村好克
アクション監督;鈴村正樹
脚本:兒玉宣勝、吉﨑崇⼆
出演:栗山航、仲野温、中澤実子、黒谷友香、萩原聖人
放送期間:2024年1月~3月
放送局:TOKYO MX、BS日テレ
製作/制作:東北新社