思い切りのいい発言と、とにかく明るい笑い声で、ラジオリスナーから圧倒的な支持を得ている外山惠理アナウンサー(48)。外山さんの番組には、いつも春の陽射しのような温かさが満ちあふれている。しかし、その温かさは数々の壮絶な「CHANGE」を経たからこそ、生まれたものだった。【第5回/全5回】

TBS・外山惠理アナウンサー 撮影/三浦龍司

永六輔さんのおかげで自分も話せるように

 外山惠理アナウンサーは、2000年5月~2015年9月まで『土曜ワイドラジオTOKYO 永六輔その新世界』、2015年9月~2016年6月まで放送された『六輔七転八倒九十分』で、永六輔さんのもとでアシスタントを務めてきた。

 当時は力不足もあり、永さんの横でうなずくばかりだったが、今では『金曜ワイドラジオTOKYO えんがわ』のメインパーソナリティを務めている。

外山「『土曜ワイドラジオTOKYO 永六輔その新世界』の最後のほうは、永さんも病気でお話がうまくできない状態だったんです。だから今まで私に話してくれたことを、ここで話したいんだろうなと思ったら、こういうことですよねって言っていくのが私の役割になっていましたね。

 それまで相づちばかりだったのが、だんだん自分で話すようになっていったんです。それがあって、今のラジオ番組があるんです。

 私がパーソナリティの番組でも、自分がメインだと思ったことはないんですよ。自分の番組では、いかに自分の相手が面白い人なのかってことを、リスナーに知ってほしい。それは、どの番組をやるときも、共通している思いですね」

 自分と一緒にやっている人の面白さを伝えたい。それは、永六輔さんと番組をやっていくことで、芽生えた気持ちだという。