1985年に『仮面舞踏会』でレコードデビューした、3人組アイドルグループ・少年隊。東山紀之、錦織一清と共に活躍し、『渡る世間は鬼ばかり』(TBS系)など数々の名作ドラマへの出演などでも知られる植草克秀さんに、人生の分岐点、THE CHANGEについて聞いた。【第2回/全3回】

植草克秀 撮影/有坂政晴

 藤田まこと主演で一世を風靡したテレビ朝日系のドラマ『はぐれ刑事純情派』。1988年から1995年まで『はぐれ刑事純情派』と交互に放送され、はぐれ刑事に負けない人気を誇ったのが、『さすらい刑事旅情編』だ。

 宇津井健が主演した本作は、東京駅丸の内駅舎を舞台に、警視庁鉄道警察隊『東京丸の内分駐所』の捜査班が活躍する刑事ドラマ。この撮影現場で出会った“一人の男”の存在が俳優・植草克秀にとって大きな転機となる。そんな植草さんの人生のCHANGEとは――。

 民放の連続テレビドラマに出演するのは、古手川祐子が主演した『いけない女子校物語』(日本テレビ系/1990年1月〜3月)以来、2回目。俳優として、自身が今後、何をどう演じたいのかもわからない状況だった。そんなときに『さすらい刑事旅情編』の撮影現場で出会ったのが、テレビ朝日系で放送された『三毛猫ホームズシリーズ』などで主演を務めた三浦洋一だった。当時のことを植草さんが振り返る。

「弟のように可愛がっていただきましたね。初めて、ちゃんと話させていただいたのは、『さすらい刑事』のロケ先のホテルにあったバーだったと思います。酒が飲めないからバーなんて行かないんだけど、呼び出されて2人っきり。“嫌だな〜、怖いな〜”と思ってコーラを注文したら、ひと言“お前、芝居好きか?”って聞かれたんです」