心に刺さった校長先生のセリフとロケ地・函館の魅力

 そして、シーズン3の後日談ともいえるストーリーを描いた劇場版『おいしい給食 Road to イカメシ』が間もなく公開される。

「『私は極端に寒がりだった』という甘利田のモノローグから始まるのですが、台本でその一文を見て『これは面白くなるに違いない』と思いました。
 これまでのシリーズは夏場の撮影がメインだったので気温が40度を超えるような日々でした。舞台も関東近郊ではあったのですが、地名は出ていませんでした。それが今回、初めて「北海道・函館」という実際の地名が出てきて、撮影時期もガラッと変わり冬場となりました。シーズン1や2では見られなかった甘利田の一面もありながら、コンセプトとしてはこれまでとブレることのない骨太のエンターテイメントに仕上がっていると、台本を読んで確信が持てました」

 印象に残ったセリフを聞いてみると、「甘利田先生はシンプルに見ている。だから信用できる」という校長先生のセリフを挙げてくれた。

「今の世の中はシンプルじゃないと日々思わされているので、あのセリフにドーンと殴られたような感覚になりました」

 ロケ地である函館の魅力は?

「函館の豊かな食は日本の宝だと感じました。海鮮はもちろん、野菜やカレーなどもそうですし、地域に根付いた『ラッキーピエロ』というお店にも行きました。撮影中は食事を節制しているので、撮影が休みの移動日に朝早くから起きて色々と函館を食べ尽くしました。本当に最高でした。プライベートでもすぐにこの地に帰ってこようと決めました」

 映画『おいしい給食 Road to イカメシ』も、そんな函館を舞台に繰り広げられる。どんな給食が登場するのだろうか。期待が高まる。

市原隼人(いちはら・はやと)
1987年2月6日生まれ、神奈川県出身。小学5年生の時にスカウトされ芸能界に入る。2001年、映画『リリイ・シュシュのすべて』で主演を務める。2004年、ドラマ『ウォーターボーイズ2』で連ドラ初主演を果たし、同年に公開された映画『偶然にも最悪な少年』で日本アカデミー賞新人俳優賞受賞。近作にはドラマ『正直不動産』シリーズ、や舞台『中村仲蔵~歌舞伎王国 下剋上異聞~』がある。近年は写真家としても活動している。6月~は主演作品・WOWOWにて『ダブルチートseason2』の放送開始。

【作品情報】
映画『おいしい給食 Road to イカメシ』
監督:綾部真弥
出演:市原隼人、大原優乃、田澤泰枠、栄信、石黒賢、いとうまい子、六平直政、高畑淳子、小堺一機
5月24日㈮より東京・新宿ピカデリー ほか全国公開
配給:AMGエンタテインメント
🄫2024「おいしい給食」製作委員会