1986年にスタートし、2作のテレビシリーズと、7作の劇場版が公開されてきた『あぶない刑事』。最新作である第8弾『帰ってきた あぶない刑事』が、タイトル通り、帰ってきた。主演を務める舘ひろしと柴田恭兵はそれぞれ御年74歳と72歳。ダンディでセクシーなスーツにサングラスでバシっと決め、混じるシルバーヘアは隠さずに。スクリーンからそのまま抜け出たように目の前に現れたタカ&ユージこと、舘さんと柴田さんが『あぶない刑事』とTHE CHANGEを語る。【第2回/全5回】
主人公のタカ&ユージを演じる舘ひろしと柴田恭兵、さらにメインの浅野温子や仲村トオル、ベンガル、長谷部香苗が再集結した劇場版第8作『帰ってきた あぶない刑事』。シリーズの幕が上がったドラマ版第1シリーズのスタートは、1986年10月であり、今より38年近く前にさかのぼる。当時からの熱血ファンはもちろんのこと、この復活に、若いファンからも熱視線が注がれている。
「タカ&ユージクリアスタンド」の特典がついた前売りは、完売の劇場が続出するほど人気だ。売れ行き好調と聞いて拍手する舘さんと柴田さん。
――アクリルスタンドも人気です。
舘「なにそれ?」
柴田「セルロイドっぽいやつでしょ。人間みたいな。前売りについてくるおまけ?」
――それでいつでもタカ&ユージを持ち歩けるんです。いわゆる「推し活」ブームの今にも合う楽しみ方になっています。おふたりは、昔から「キャー!」と言われることは多かったと思いますが。
舘「キャーはあったようななかったような。僕らの場合、お客さんの前に出るのって初日の挨拶ぐらいのものですから。昔驚いたのは、映画の第1作をやったときに、東急の映画会館の劇場が5階か6階にあったんだけど、階段で下まで人が並んでたんですよ。その頃、そんなに当たる映画もなかったのに。その列を見たときには“わあ、すごいな”って。なにか他人事みたいに思いましたね」