同世代に伝えたい「俺たちはまだやってるぜ」って

――今回、新たなファンも増えそうです。

柴田「試写を観たときに“楽しかったね。面白かったね。おいしいもの食べて帰ろうか”と、そういう映画になったと思うことができました。『あぶ刑事』のファンでなくても、全く知らない人でも“絶対楽しいですよ”“こういう映画もありますよ”と、観てほしいなと思っています。
 あと僕はこの『あぶない刑事』を始めたとき35歳だったんですけど、そのとき、同世代に向かって“今、柴田恭兵はこれをやっています。みんな応援してくださいね”という気持ちでいました。上も下も関係ない。同世代、35歳に向けて。いま僕は72歳になりました。正直に言うと、今も同世代に向かってやっています」

――同世代に向けて。

柴田「舘さんもきっとそうなんじゃないかなと思うんです。“俺たちは元気でやってるよ。みんなも元気でやろうね。映画を観て元気になってね。俺たちはまだやってるぜ“って。それをどこかで伝えたいなと思って、ず~っとやってきたんだと思います。何本も映画をやってきましたが、僕はいつでもどこかで、自分と同じ世代の人に向かって、“今僕はこんなんです。みんなも頑張ってね”と言ってきた気がします」

「それにしても今こんなにバンバン拳銃を撃つ映画ってないよね(笑)。車はひっくり返るし。そういう意味では、逆に今となっては若い人にもユニークな映画かな」