吉高由里子主演のＮＨＫ大河ドラマ『光る君へ』で、女流歌人の赤染衛門として深い印象を残している元宝塚トップスターの凰稀かなめ。２０１２年に『銀河英雄伝説＠ＴＡＫＡＲＡＺＵＫＡ』にて宙組トップスターお披露目公演を行い、２０１５年２月の退団まで支持を集めた。現在は前述の大河ドラマをはじめ、公開中の映画『お終活 再春！人生ラプソディ』などの映像でも活躍している凰稀さんが、ＴＨＥ ＣＨＡＮＧＥを語る。【第４回／全４回】
人生１００年時代と叫ばれるようになった。しかし長生きもいいが、元気でなければ意味がない。公開中の映画『お終活 再春！人生ラプソディ』では、高畑淳子さん演じる主人公の千賀子が、「青春時代の夢にもう一度挑戦する」と、きらめきをもう一度！とシャンソン歌手としてステージに立とうとする。凰稀さんは、千賀子にシャンソンを教え、ステージをプロデュースする女性・英恵を演じている。
――この役をオファーされたことはいかがでしたか？
「シャンソンの先生ということで、私自身、宝塚を卒業してからシャンソンのコンサートに出させていただくなど歌う機会が多かったので、シャンソンは身近にあるものでした。自分自身教えてもらう側でしたし、近くにプロデューサーもたくさんいらっしゃるので、参考資料は山ほどありました」
――途中、ステージの開催が危うくなり、英恵先生はスポンサー探しに奔走します。資料を持ちながら街を颯爽と歩いている場面もありました。
「いろんな企業の方にプレゼンしたりして。うちは個人事務所なんですけど、社長は普段こういうことをやっているのかなと肩を揉みたくなりました」
――凰稀さんもできそうですか？
「いや、絶対に無理です（苦笑）。売り込みっていうんですか。何しろ個人事務所ですから、そうした大変さはあると思いますし、普段から結構いろんな話をするんですけど、自分には無理ですね。改めて“いつもありがとう”って言いました」
