多忙でも「親子が一緒にすごす時間をたくさん持つ」

ーー映画では、写真館を続ける父親と、昔気質な父親のやり方が受け入れられない息子とのぶつかりが描かれていますが、平泉さん自身はお子さまとの関係はいかがでしたか?

「うちは反抗期みたいなのもなかった。いまは、二人とも家庭をもっての生活です。毎度の祝いごとや食事会、年2回の家族旅行は大事な恒例行事になっています」

ーーどうしたら、反抗期に悩まされない親子関係が築けますか?

「親子が一緒にすごす時間をたくさん持つことじゃないでしょうかね。よくわかりませんが、我が家はそうしていました。どこに行くにも、子ども2人を連れていっていました」

ーー仕事が多忙でも、そういう時間をとっていたんですね。

「極力そういうふうにしてきましたね。小さな誤解はある程度あったかもしれませんが、一緒にすごす時間が多かったので、おのずとそれを消化していく時間もあったんだと思います」

 そして平泉さんは、「子どもがサッカーをやっていましたんでね」と話しはじめると、それまで以上に饒舌になった。

「息子が高校時代にサッカー部でね、僕はカメラを持って、サッカー部の写真を全部撮りましてね。それでサッカー部の卒業アルバムを作ったりなんかしてね。そんなこともしていたんです。趣味の写真を活かして、子どもといろいろと接点を持ってやってきました」