お互いにリスペクトしあっている
平野 私は逆に、自信がありそうに見えて自信がないから。
中川 え!?
平野 決められたことは責任を持ってやるんだけど、ずっと自分の意思をはっきり言えなくて、流されるようにきちゃった感があって。いわゆる世の中的な平野綾のイメージみたいなものがあるじゃない? それを打ち出すために頑張んなきゃと思って走ってきたけど、自分の中にはそこと乖離している部分もあったから共存が難しかったんですよね。でも舞台をやり出してからはどういう状況であれ、できることを最大限やる以外に方法がないから、「私がやれば全部私のものになる」と考えるようになったの。今でもすっごく不安だけど、不安なものはしょうがない。それ以上に頑張ればいいと思えるようになったかな。
中川 かっこいい! いつも話している綾ちゃんへのガチの大好き&リスペクトを、今回こうやって客観的な場所で言えるのが嬉しい。
平野 世の中的には似ているジャンルかもしれないけど、お互いにできないことをめちゃくちゃ尊敬していて、それを言いあえる人ってなかなかいないと思う。
中川 本当にそう。女性でひとりで活動となると、背負うものや怖いと思うことも多かったけど、「綾ちゃんがあんなに眩しく輝いてるからまた明日頑張ろうかな」と思わせてくれる。特別な存在。綾ちゃんのおかげで奮い立てているの。だからありがとう。
平野 こちらこそ本当にありがとう。私は友だちがかなり狭く深くなタイプなので、翔子ちゃんみたいな人がいてくれてよかった。
(取材・文/東海林その子)
中川翔子(なかがわ しょうこ)
5月5日生まれ、東京都出身。歌手、タレント、声優、女優、文化人など活動は多岐に渡り、2023年秋に東京・大阪・名古屋の3都市をめぐるライブツアーを行うことを発表している。YouTubeチャンネル「中川翔子の『ヲ』」の登録者は95万人を超える。
平野綾(ひらの あや)
10月8日生まれ、愛知県出身。子役としてデビュー後、声優としてアニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』で大ブレイク。歌手活動も話題になり、今年は夏に4年ぶりのライブを開催予定。現在は女優として、テレビドラマや舞台でも活躍中。