出かけると「おまえ、テラハじゃね?」
ーー有名になってしまったからですか?
「はい。それがイヤでイヤで。それをポジティブにとらえる人もいると思いますが、僕はほんとうにイヤでした。扱いもひどかったから。”芸能人じゃないし、なにも成し遂げていない、でたがりの目立ちたがり屋で、テレビに出たヤツ”という感じで扱われて、けっこうイジメられるんですよ。
“おまえ、テラハじゃね?”みたいな。で、“あ、はい、テラハっす、えへへ”と、おちょけてしまう。それが1日続くと、結構疲れちゃう。それで塾を辞めてしまいました。一応試験も受けましたが落ちまして。その奨学金プログラム、その年で終わっちゃったんですよ」
ーーチャンスが途絶えてしまったんですか。
「はい、トランプ政権になり、留学生の扱いが厳しくなったようで。その後コロナ禍になり、結婚して、いまに至るーーというだけで、僕は留学を諦めていないんです。ハーバードじゃないにしろ、本気で考えていて、計画をしているところです」
そのために学費面を「がんばっている」というが、コロナ禍の次は未曾有の円安である。
「たしかにずっとタイミングが悪いですが、時代のせいにしていたらなにもできません。だから、文化庁の海外派遣制度だったり、さまざまなルートを模索しているんです。一度言っちゃったから、行かなきゃいけないんです。僕はなにも諦めていないんですよ」
テラスハウスに出演したことで塾通いが中断してしまったことも、番組のせいにはしない。そのうえ「テラスハウスに出て変わったことで、よかったことも話したい」と言う。
「日本の産業は、人気度に支えられているなと思っています。"なぜあの人が人気なのか”は、“人気だから”なんですよ」
ーー“行列があるから人が並ぶ”、みたいなことですか。
「そうですね。なぜ人気なのか、みんな知りたいんです。そして、どうやったら人気者になれるのかというと、露出するしかないんです。叩かれようとなんだろうと、いっぱい人目につくしかないんですよ。
『ザイオンス効果(単純接触効果)』というのがあると思いますが、ひとりの人と数時間がっつりしゃべるより、毎日1分でもいいから顔を合わせたほうが、人は好感を抱くんです。だから広告やテレビにたくさんでているほうが“わあ、人気なんだ”と好感を持つんです」