「コメディをやっているときのほうが心は解放されてますね」
ブリンズリーという、コメディの中での“クズ”な役柄も「性に合っている」と話す。
「シリアスよりも、コメディをやっているときのほうが心は解放されていますね。なんて言ったらいいのか難しいですが、好青年はもっと合う人がいっぱいいるというか。僕は好青年“風”くらいのほうがいいですね」
ーーなにか心に“闇”をお持ちのように思いますね。どんな“闇”を抱えているんでしょう。
「僕の闇ですか? 闇だらけですよ。でもね、闇を背負っているほうが、表面に出すときに倍の光を出せると思います。よく言うじゃないですか。“いろんな経験をしろ”と。しんどいことを知らない人がしんどい役をやっても、薄っぺらく見えたりするのと同じで、闇を持っている人間のほうが、役者やったり、芸人さんやったり、おもしろいことをするにしても力は強いかな、と思いますね」
浜中さんの美しい横顔が、窓越しの曇天により少しだけかげる。あらためて“闇”について聞くと、「実際に僕がどういう”闇”を持っているかとかは、言いませんけどね」と、はにかむように笑うのだった。
はまなか・ぶんいち
1987年10月5日生まれ、大阪府出身。1999年より芸能活動を開始し、2017年に卒業。2023年12月31日にSMILE-UP.を退所し、現在はフリーランスとしてテレビや舞台など幅広く活動。2013年『音楽劇ザ・オダサク』で初舞台を踏み、2016年にミュージカル『50 Shades~クリスチャン・グレイの歪んだ性癖~』で初主演を務め、数多くの舞台経験を積む。8月17日より主演を務める『ブラック・コメディ』が上演開始。
【公演情報】
舞台「ブラック・コメディ」
原作 ピーター・シェーファー
上演台本・演出 大歳倫弘
出演 浜中文一 市川美織 三倉佳奈 山口森広 朝海ひかる 渡辺いっけい 他
【東京公演】
期間:2024年8月17日(土)〜9月1日(日) 会場:IMM THEATER