「間違えると多少メンタルはやられるんですけど、自分の意見は持っていたほうがいい」

 この4月から学生を終えて就職した人や、業界を変えて転職した人、部署異動になった人などにも共通の悩みではないだろうか。新たな職場で右も左もわからないなか、とりあえず出席した会議で自分が的外れなことを言っているのではないか、という悩みを抱えている人も多いだろう。

「でも、自分で考えるってすごく大事ですよね。間違えると多少メンタルはやられるんですけど、自分の意見は持っていたほうがいい。なんの準備もしていないときに限って“どう思ってる?”って聞かれるのがこの世の定理だから!(笑)。

 逆からみると、割と上司も気まぐれなのかなということがわかってきたりもするし……辛いことがあっても、私の場合はそれを“連載中のエッセイに絶対落とし込んでやろう”と思えたから、立ち直れた部分もあります」と当時を思い返す天真さん。そのエッセイを書籍化した第1弾は4刷となり、23年2月末には続編が発売されたのだから、日常の経験を読み物として昇華する力はただものではない。

 さらなる続編について、天真さんは「また今も、あれやこれや書き溜めてる(笑)」とニヤリ。天真さんの今後の発信に期待大、だ。

天真みちる 撮影/川しまゆうこ
■天真みちる(てんま・みちる)
 11月18日生、神奈川県厚木市出身。06年に宝塚歌劇団に入団、その後花組に配属され男役スターとして活躍。在団中は確かな演技力とユニークな存在感から、「おじさん役」を多数演じ好評を博す。18年10月に宝塚歌劇団を退団後は21年に『エリザベート TAKARAZUKA 25周年スペシャル・ガラ・コンサート』出演、21年のアニメ『ワッチャプリマジ!』(テレビ東京系)の各話脚本執筆、エッセイの発表など多岐にわたる活躍をしている。著書に『こう見えて元タカラジェンヌです』、『こう見えて元タカラジェンヌです 遅れてきた社会人編』(ともに左右社)。
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