一世を風靡したドラマ『3年B組金八先生』(TBS系)への出演で注目され、“たのきんトリオ”の一人として絶大な人気を誇った野村義男さん。アイドルでありながら、当時は珍しかったバンド「The Good‐Bye」を結成。その後は、ギタリストとして浜崎あゆみさんのサポートや人気音楽番組「LOVE LOVE あいしてる」(フジテレビ系)に出演するなどしてきた。ギターを愛し続ける“よっちゃん”の、THE CHANGEとは。【第5回/全5回】

野村義男 撮影/冨田望

 90年代に多方面で活躍し、ギタリストとしての地位を確立した野村さん。ギタリストというと個性的なパフォーマンスや巧みなテクニックを連想しがちだが、野村さんは「ギターで個性を出そうとは思わない」という。そのわけを尋ねると、納得の答えが返ってきた。

「僕が最初に憧れたギタリストは、Charさんとイギリスのバンド、レッド・ツェッペリンで知られるジミー・ペイジで、今も2人からはたくさんの刺激をいただいています。ジミー・ペイジは、20代で世界の音楽シーンを塗り替えた天才で、それを超えようなんてとても思いませんよ。偉大な先輩方にならい、受け継ぎたいと思っています。

 そもそも、ギタリストが自分のスタイルを確立したいのは、有名になりたいからだと思うんです。でも、僕はすでに名前を知っていただいているので、有名になりたいというモチベーションがない。目指すのは、“日本一のギターバカボン”かな(笑)。ギターのことなら、あいつに聞けば大丈夫と思われる存在になりたいんです。