現在、もっとも注目される漫才師・ランジャタイの伊藤幸司と国崎和也。M-1王者マヂカルラブリー野田クリスタルに「あれこそカリスマですよ。芸人はああなるべきですよ、みんな」と絶賛され、同じくM-1王者の錦鯉・渡辺隆からも「理想だよな」と評価された国崎。その傍らに立ち、唯一無二の存在感でツッコミつづける伊藤。
 はてしなく深い地下から、現在の輝く舞台まで、ずっと一緒にやってきたランジャタイの2人。2023年にはほぼ同時期に著書を出版した。彼らのTHECHANGEとはなんだったのかーー。

撮影/三浦龍司

「芸人がスベるって、一番おもしろいと思うんですよ。
 よかれと思って、全員やってますから。
 笑顔にしたいと思って、すごいいいことじゃないですか。人を幸せにしたいと思って、自分の身を削ってやって、それでその人が笑わないんですから。そんなおもしろいことないですよね。

 なんかもう、全部かなってないみたいな。

 慈善活動みたいな。本当にボランティアに近いですから、元気にしたい、笑顔で元気にしたいと思ったら、全然元気にならない。誰も笑わない」

 ランジャタイの国崎さんに、芸人にとってスベるということはどういうことか、と尋ねると、思わぬ答えが返ってきた。