9月19日にNetflixで配信がスタートするや、すぐさま国内再生回数1位を獲得したドラマ『極悪女王』。その主役こそが、プロレスラーのダンプ松本(63)だ。1980年代半ば~後半にかけ、日本中を席巻した長与千種&ライオネス飛鳥のクラッシュ・ギャルズと、ダンプ率いる極悪同盟の凄絶な抗争劇。『極悪女王』ではその熱狂を、ダンプを軸にリアルに描いている。
ドラマ配信開始に合わせ、世界最大のプロレス団体であるアメリカのWWEが、86年に同団体で行なわれたダンプの試合映像を緊急配信するなど、注目度は世界規模。そんな“時の人”に直撃!そのTHE CHANGEに迫る【第2回/全2回】
「一度、住んでいた部屋がバレて、泥棒に入られたことがあったの。壁に並べて貼っていた大入り袋を全部、持っていかれたのね。全部で78万円。
結局、犯人は捕まってお金は警察から会社に戻ってきたけど、私の手元にきたのは39万円だけ。その理由が “お前は泥棒に入られて会社に迷惑をかけたから、半分は迷惑料としてもらっておいた”だよ! 信じられないでしょ、こんな会社」
ちなみにこの泥棒、お金だけでなく下着も失敬していた。だが、同居する某選手の下着は全部、持っていったのに、目の前に干されていたダンプの下着には1枚も手をつけなかったとか。
ダンプは「ウソでも盗んでいけよ!」と笑うが、世間から怖れ憎まれていた当時、外食時に割ったビール瓶を握った酔客に襲われるなど、日々、命の危険にさらされた。
「家に帰るだけでも、一人では絶対に歩けなかった。いつも極悪のブルちゃん(ブル中野)、真知子ちゃん(コンドル斉藤)が一緒にいてくれて。これは会社からの指示だったんだけど、もし誰かに襲われても、反撃するのは若手の2人にして、ダンプは手を出すなって。新聞沙汰にでもなったら、興行人気に影響が出るかもしれないから。
まぁ、手を出すまでもなく、“なんだ、オラッ!”って声を荒げたら、皆、怖がって逃げていったけどね」