1970年代から2020年代の現在までテレビバラエティに出続けている人は多くない。太川陽介さんは長きにわたり芸能界のトップで活躍された人だが、その中では大きな浮き沈みがあったという。ヒット曲や「バス旅」との出会い。軸足を置くことになる舞台の魅力。「バス旅」で見せる“リーダー”の決断力のごとく、その時々での判断が独自の道筋を生み出したようだ。太川陽介のTHE CHANGEとは?【第4回/全4回】
1960年代、アメリカの統治下にあった琉球を描く舞台『おばぁとラッパのサンマ裁判』に出演する太川陽介さん。演じる役は弁護士で政治家。通称・ラッパ先生。
「ラッパ先生はとにかく喋るんですよ。弁護士だから難しい説明もありますし、稽古までもう少しあるんですけど、これはまずいぞ、と思って今から(台本を)読んでます。原作を読むと、僕の演じる下地恵良は恰幅も良くて、声も大きい。最初にこの話をいただいたときに“僕とキャラクターがあまりにも違うけど大丈夫ですか?”と聞いたんですけど、“その通りでなくてもいいし、自分なりの形を作ればいい”と言われたので、それなら、と今役と向き合ってるところです」
主人公・大城ウシを演じる柴田理恵さんとの丁々発止が見どころの一つとなる。
「柴田さんとはバラエティではご一緒したことはあるんですけど、お芝居は初めてですね。彼女の舞台は観に行ったり、彼女も僕の舞台を観てくれたり、という間柄なんですけど、いざ芝居になったらどういう感じになるのか、彼女がどう作ってくるのかによってだいぶ雰囲気も変わってくると思うので、今から楽しみですね。僕にとってこのトム・プロジェクト(本作の企画・制作)の舞台は2回目なんですけど、前作では今までの僕の芝居を変えてくれたと思ってます。今回も、太川陽介ってこんなふうになるんだ、というのを見せたいなと思ってます」