とにかくテレビに出たい何でもいい
2011年、オーディションを受け、HKT48に。そこからの10年で村重杏奈という存在の輪郭が明確になってくる。
「AKB48がテレビで活躍してるのをずっと見てたので、その妹分のHKTっていうことは、“うちらもテレビ出るんじゃないか”みたいな、すごく浅はかですけど、テレビに出たいという目標だけはずっとあって、小さい頃から超テレビっ子だったので、テレビ憧れがすごくて、とにかくテレビに出たい何でもいい、という思いがずっとあった10年だったんです。
今思うと、本当にやりきったと思ってます。テレビに出たいな、というところからやり始めたことですけど、やり始めたら楽しくて、その中に青春があったり、メンバーに出会えたのもすごくよかったなと思ってるし、みんなのこと大好きだったのでHKTでよかったなと思うんですけど、大人になって振り返るとアイドル、マジ向いてなかったなとは思いますね(笑)」
その後、村重さんのキャラクターが知られるようになり、バラエティでの求められるものも大きくなっていく。そこにやりがいも感じている中で、今回の『悪鬼のウイルス』での映画主演に挑んだ。今後、お芝居への思いは?とうかがうと、丁寧に、言葉を選びながらも正直な思いを語ってくれた。
「思い返してみてもすごく大変な撮影の日々だったので、楽しかったな、というよりは、楽しめる部分もありました、というのが正直なところで、何か積極的にお芝居のお仕事がしたいかって言われたら、まだそうとは思えない自分もいて、役と向き合うというのがすごく大変なことなんだ、というのがわかったからこそ、中途半端な気持ちではできないなというのがあるので、お話をいただいたら頑張りたいですけど、でもそれも頑張れるか頑張れないかなんてやってみなきゃわかんないので…という感じなんです」