タレントと作家、大きな違いとは
苦しみながらの執筆。しかし、書くことの喜びはそれに勝るという。
「タレントとして仕事しているときは、“こんなことしちゃいけない、言っちゃいけない”って、すごく考えるんです。でも小説は“これはフィクションなんで”って言えるので、自分が思っていることを素直に出せちゃうんです。翼が生えて、すごく自由を感じます」
その内容には個人的な思いが投影されているようだ。
「頭の良い富士子ちゃん(『国守の愛』の主人公)は、私の理想です。私自身は、要ちゃん(富士子を守る立場の男性)ですね。逆に悪役は、これまでに私が実際に会って“こんちきしょう!”って思った人をベースにしています。もちろんそのままじゃないですよ。あくまでベースです。
芸能の仕事をしてきてよかったと思うのは、いろいろな人に会っていろいろな思いをしてきたことですね。それが小説を書くときにいきていると思います。あと、台本をたくさん読んできたこともあって、もともと自分の中にない言葉や景色、シーンが出てくるんです。いままでのことが、ここでいかせてよかったって感じます」
小説『国守の愛』はマンガ化され、1月8日から電子書店での配信が始まっている。自分のために書き始めた小説だったが、意外な転機になりそうだ。
国生さゆり(こくしょうさゆり)
1966年生まれ、鹿児島県出身。’85年におニャン子クラブのスターティングメンバーとしてデビュー。翌年『バレンタイン・キッス』でソロデビュー。アイドル卒業後は俳優として活躍する一方で、バラエティ番組にも多く出演する。’20年、コロナ禍の中で小説を書き始め、小説投稿サイト「小説家になろう」に本名の國生さゆり名義で長編の『国守の愛』シリーズを投稿。’25年にマンガ化される。現在も小説を執筆中。
メイク:島田真理子
ヘア:masato
スタイリング:富田育子
衣装クレジット:Jouete
◆作品情報
『国守の愛~群青の人・イエーガー~』
国生さゆり原作小説をフルカラーコミカライズ!
国生さゆり原作。科学研究者の富士子は「液体デイバイス」の開発に成功する。それを狙う秘密組織から守るため、陸上自衛隊・特殊戦群の要は富士子に近づく。事情を知る富士子の幼馴染かつ要の同僚であるの宗弥、要、富士子の三角関係を軸に、国のために懸命に生きる男女を描いたミリタリーアクション。
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