181センチの長身とマンガに出てくるような大きな瞳が印象的な、IMP.の松井奏さん。自身初の映画出演作品となる『遺書、公開。』では、クラス内における「序列」のトップに立つ男子高校生の赤崎(※「崎」はたつさき)理人を演じる。スクリーン内での初めての芝居を経験して感じる、松井さんのTHE CHANGEとは。【第1回/全3回】
IMP.の最年少、グループいちの長身。話し始めるとハイトーンボイスでキラキラ感が増す。自然とアイドルらしい明るさをまとっている松井さんにとって、映画での芝居の経験は初めてだ。
「お芝居の経験はほとんどなかったので、映画の現場は何もかもが初めてで緊張していました。“役作りってどうすればいいんだろう?”からのスタートだったので、台本と監督、共演者の皆さんが頼りでした」
『遺書、公開。』は、陽東太郎さんの同名コミックが原作。ある日、私立灰嶺(かいれい)学園2年D組に、SNSを通じて生徒24人と担任教師を1位から25位までの「序列」が記されたメッセージが届いた。
松井演じる赤崎理人は全体の序列2位で男子トップに立つ存在だが、半年後、彼女であり誰もがうらやむ1位の姫山椿(堀未央奈さん)が自殺してしまう。そして彼女の葬儀後、教室の24人の机の上に、亡くなった姫山椿から遺書が届く。疑心暗鬼のムードが漂うなか、24人全員が自身に宛てられた遺書をクラスメイトの前で公開していくのだが……。
──赤崎理人は、長身のイケメンで、いかにも2位にふさわしいクラスの人気者。それなのに、遺書が公開されるにつれて、隠していた性格が明らかになっていきます。
「難しい役でしたね。撮影が始まる前から台本を読みまくって、本読みの前にも英勉監督にお願いして、話し合いながら彼の人柄を掘り下げていきました。理人は何でもそつなくこなせて人気もあるので、かつての僕とは正反対。だから想像をふくらませていきました」