公開前から話題の映画『遺書、公開。』物語が進むにつれて、クラスメイトの二面性が明らかに
──ところが、ストーリーが進むうちに豹変していきますね。
「お願いだから、ファンの方には幻滅しないでほしいです(笑)。ほぼ台本の順番通りにシーンを撮っていったので、徐々に理人のもうひとつの顔を自分の中で育てていくことができました。目つきもだんだん悪そうにしていって(笑)。本音を露わにするシーンでは、好青年な理人からの切り替えに、かなり緊張しながらの演技でした」
──そんな理人の二面性を演じるために心がけたことは?
「全然自信はなかったのですが、それでも本番には思い切ってやってみたことです。現場入りして朝一番に監督のところに行って、休憩のたびに“いまの場面大丈夫でしたか?”と聞いて、自分が演じた映像をチェックしていきました。それでも100%とはならなかったので、“リテイクをもらってもやり直せばいい!”とアドリブも試していきました」
──それはやはり、理人の本音が明かされるシーンでしょうか?
「そうですね。僕はお芝居をしてみて、“間”というか、その場のみんなのお芝居が止まって手持ち無沙汰になる瞬間が苦手で、そんなとき、感情のままに試してみたくなります。堀さん演じる椿と付き合っていた本当の理由を吐き出すシーンなんて、人生で一番悪い顔をしていました(笑)」