石丸さんとの出会いが「自分が演じる意味」を見いだすきっかけになった
石丸さんとの出会いで、失いかけていた「自分が演じる意味」を見いだしていく。
「ミュージカルの再演、再々演に参加させていただく機会がいくつかあって。そうすると、その役を“自分が演じる意味”みたいなものを見失いかけていた時期があったんです。“これって右から左に歩きたくない僕はどうしたらいいんだろう”みたいな。
そういうすごく変なところにハマってしまって……。もちろん、楽しいこともあるんです。ただ、その型にはまらなきゃいけない雰囲気を、僕はデリケートに感じすぎてしまって、悩んでいました。
そんなときに『マタ・ハリ』という作品で石丸さんと初めてお会いして。『マタ・ハリ』も再演だったんですが、「自由にやって」と言っていただいて、それは心強い、本当に大きな言葉でした」
ミュージカル『マタ・ハリ』は2018年に日本で初演。フランク・ワイルドホーン氏が作曲し、石丸氏が訳詞・翻訳・演出を担当しており、三浦さんは21年の再演に出演した。
「当時、コロナウイルス感染症の対策期間だったので、稽古場だけではなく、自宅でのリモート稽古もありました。リモート稽古の中でできることを積み重ねて、その中で僕が表現したことを石丸さんが見てくれて、実際の稽古場に戻ったときに、“もう大丈夫だから。全部わかってくれてると思うから、自由にやりなさい”と。
それは『オイディプス王』のときも石丸さんから言っていただいたんですが、“涼介は理解すれば、どこにでも行けちゃう人。それまでが大変だけど、それをつかんじゃえば大丈夫だから”と言っていただいて。とても自由にさせていただけたなという思いがあって、その中で“自分がやる意味”というのを見いだしていった感覚がありました」
演出家・石丸さち子への絶大な信頼感の上で生み出される『オイディプス王』。受け止めた「愛情」をどのように返そうと考えているのだろうか。
「僕が石丸さんに何を渡せているかわかりません。ただ精いっぱいやることで、石丸さんがかなえたい夢に近づけるのであればそれを成し遂げたいと思いますし、役者として、人間としてできることは全てやりたいなと思います。せっかく出会えたのだから」
「出会い」が三浦涼介さんにとって次なる原動力になっているのは間違いない。俳優としての成長を促した出会いについても語ってくれた。
みうら・りょうすけ
1987年2月16日生。2002年、俳優デビュー。10年に『仮面ライダーオーズ/OOO』でアンク/泉信吾役を演じ好評を博す。蜷川幸雄演出の舞台『ボクの四谷怪談』、『わたしを離さないで』や『ヴェローナの二紳士』などに出演。近年の主な舞台は、『呪術廻戦』で五条悟役を務める他、『銀河鉄道999 THE MUSICAL』、『マタ・ハリ』など多数。23年に石丸さち子演出の舞台『オイディプス王』に主演、25年2月より同作の再演予定。
『オイディプス王』
作 ソポクレス
翻訳 河合祥一郎
演出 石丸さち子
出演 三浦涼介 大空ゆうひ 岡本圭人
公式サイト https://www.oedipus.jp/
公式X @oedipus2025
企画・製作 パルテノン多摩共同事業体
【東京公演】
公演日程 2025年2月21日(金)〜24日(月・休)
会場 パルテノン多摩 大ホール
チケット料金 ¥9,800(全席指定・税込) 未就学児ご入場不可
ご予約・お問い合わせ パルテノン多摩 042-376-8181(10:00~19:00 休館日を除く)
https://www.parthenon.or.jp/
【大阪公演】
SkyシアターMBSオープニングシリーズ
公演日程 2025年3月1日(土) 12:30開演/17:00開演
会場 SkyシアターMBS
チケット料金 ¥11,500(全席指定・税込) U-25チケット¥5,000(全席指定・税込) 未就学児ご入場不可
お問い合わせ SkyシアターMBS 06-6676-8466(10:00~18:00 休館日を除く)