“日本のファッションモデル”から“梅宮アンナ”という独自のスタイルを確立していった
「私が思い描いていたモデル像と、当時ファッションモデルに求められていたものでは結構違いがあるなと感じていました。あのころの日本のファッション誌では、モデルはカメラ目線でにっこり笑ってかわいらしく映ることが求められていました。
でも、小さいころから海外のファッション誌に触れてきた私は、“かわいいよりもナチュラルなカッコよさこそモデルらしさ”だと、思っていたんです。そんなクールでかっこいいモデルや俳優は、どんなに世界的な有名人になっても街中でファンに出会うと気さくに交流するんですよね。プロフェッショナルでありつつ、そうした気取らない姿勢もすてきだなと思ったし、自分も彼らのようにナチュラルでありたいと思っていましたね」
生まれながらにしてセレブでありながら、気取るところがないアンナさん。まっすぐでナチュラルな人柄は、彼女のプライベートからもかいま見える。
人気絶頂だった1990年代半ばに、「梅宮劇場」と呼ばれ、連日マスコミをにぎわせた恋愛の渦中でも、アンナさんはこそこそと隠れまわったりしなかった。空気を読むことを求められ、言いたいことを素直に言いにくい昨今、当時の彼女のふるまいを改めて思い返すと、むしろ清々しくすらある。
次回は、自身の恋愛観や梅宮辰夫氏とのエピソードについても、たっぷりと語っていただこうと思う。
(つづく)
梅宮アンナ(うめみや・あんな)1972年8月20日生まれ、東京都出身。1990年代以降、ファッション誌『JJ』のモデルとして活躍し、テレビを中心にタレントとしても注目を集める。俳優・梅宮辰夫とアメリカ出身の元モデル・クラウディアの娘として知られ、その個性あふれる発言や包み隠さないスタイルで話題に。2024年には浸潤性小葉がんのり患を公表し、思いや経験を積極的に発信。現在はメディア出演や執筆活動を中心に活動。一貫した信念を持ち続けて歩み続ける姿勢が、多くの共感と支持を得ている。