1990年代、人気ファッション雑誌『JJ』の専属モデルとして華麗に活躍した梅宮アンナさん(以下、アンナさん)。昭和のスター俳優・梅宮辰夫氏とモデル出身のクラウディアさんが両親という、いまで言うところの生粋のセレブリティだ。
 人目を惹(ひ)きつける天性の魅力を備えたアンナさんは、プライベートも注目を集め、特に恋愛遍歴で世間をにぎわせた。タレントとして活動を続ける中、2024年、ステージ3Aの乳がんにかかっていることが発覚。同年8月に公表し、11月に手術を受けた。そうした貴重な経験談をカンファレンスなどで話すほか、SNSでも赤裸々に思いを吐露し、多くの共感を集めている。激動の人生を歩み続けるアンナさんの“THE CHANGE”に迫った。【第2回/全5回】

梅宮アンナ 撮影/曳野若菜

 1990年代半ば、梅宮辰夫氏とアンナ親子の公開親子げんかを、ワイドショーなどでは「梅宮劇場」ともてはやし、連日報じた。2001年には、最愛の娘・百々果さんの父親となる男性と出会い結婚するも、2003年に破局を迎えた。

 SNSが未発達だったころから、彼女の恋愛遍歴を容易に知ることができたのは、彼女が何も恐れず、何も隠さない、堂々とした振る舞いを貫いたからにほかならない。

「モデルの仕事が順調になるにつれ、少しずつバラエティ番組などにも出させていただくようになりました。そうやってお茶の間に顔が知られるようになったころ、テレビのワイドショーが面白がって、『梅宮劇場』なんて言っては、連日追いかけるようになったんです。
 父も私も感情的になってまくしたてちゃうタイプだから、ぶつかり合うことが多かったのは事実です。マスコミは、梅宮家のみんなが仲たがいすることを望んでいるみたいな、ちょっと意地悪な雰囲気もあったと思うけど、父は親として私を心配していただけなんですよね。
 父があの当時言ってくれた言葉をいま、私は娘の百々果に言っているんですよ。そして、百々果からは、当時の私が言っていたような言葉が返ってくるんです。こうやって運命は巡ってくるんだなって実感しますね」