アメリカはとても相性が良かった
自分自身について思うように表現できないことへのストレスにより、「できない自分が許せない」というネガティブ思考にとらわれることもあった。が、徐々に英語に慣れ、半年後にはコミュニケーションに困ることがなくなっていったという。さらに幸いなことに、差別されるようなことはなかった。
「まだ年齢的にも幼かったし、留学する前から“友達ができるのが楽しみ!”というポジティブな興奮しかありませんでした」
さらに、他人を気にしない個人主義は、ウンジさんと抜群の相性を見せた。どんな服を着てもどんな意見を言っても自由、という風土が心地よかった。だからウンジさんは、進学する大学もアメリカを選んだのだ。
そのまま卒業後もアメリカで働く選択肢が浮上した矢先、2008年に起きたリーマンショックの余波でアメリカの経済状況が悪化。外国人が職を探すのには難しい環境となった。
「それで父親が心配して“帰ってきなさい”と言ってくれ、帰国したんです」