事前準備なく飛び込んだオーディション。ただただ思いを伝えた
──一次審査には事前準備もなにもなく、バスに乗って向かったわけですけど、自己PRはどんなことを?
「何をやればいいのかも分かりませんでした。目の前にストップウォッチを持っている方がいて、30秒間のアピールタイムがあるんです。みんな歌とか披露したりするらしいんですけど、僕は本当に何も用意していなかったので、単純な自己紹介と“映画が好きなので、映画やドラマに出たいです”と。時間も残っていましたが、ただ思いだけを話しました」
──ご家族の反応は。
「帰ってから両親に伝えると、“何言ってるの?”とビックリしてました。“そんなの受かるわけないでしょ”と言われたのですが、東京行きの通知を見せたら、そのタイミングで“アミューズって何?”となって、父がパソコンで調べると“サザンオールスターズさんとかがいる! ええー!”となって」
──そうですよねえ。とても大きな事務所さんです。
「それで“東京、行ってこい!”となりました。二次審査も受かって、合宿審査ではダンスや歌、お芝居とかいわゆるエチュード(即興劇)みたいなこともやりました。それまで全くやったことがないですし、本当に恥ずかしくて。選び抜かれたカワイイ女の子とかもいっぱいいるわけですし」
──清原さんとか堀田さんもいたわけですから。
「選ばれた人たちが集まっていて、そこにただの高校生だった自分がいて。“恥ずかしい!”と思いながらも、真摯(しんし)に挑んだ記憶があります」