「お兄さん、ウルトラマンに変身してたんだよ」

 空手家という役柄のため空手の形を覚え、アクションシーンでは「変身する前の生身の状態で毎回、転がるとか殴られるとか飛ばされるとか、ボロボロになる演技が多かった」といい、「生傷絶えなかったけど、僕って擦り傷とかがあってもあんまり気にしないんですよね」と笑う。

「『ウルトラマン』をやっていたけど、顔も隠さずこのまんま電車に乗っていても誰にも気づかれないんですよね。いままで2人くらいにしか気づいてもらっていないんです。でも、この前すごくうれしかったんですよ。まさに『ウルトラマンZ』世代の子役さんと一緒になって、その子、最初はタブレットに夢中になっていたんです。『ウルトラマン観たことある?』と話しかけたら、『あんまり。いまは観てない』とつれない返事だったんです」

 そんな男の子に対して平野さんは、「お兄さん、ウルトラマンに変身してたんだよ」と語りかけた。すると男の子はタブレットを操作する手を止め、平野さんの足元からゆっくりと視線を上に這わせ、顔までたどり着くと動きがピタリと止まった。
「ハルキだーーーーー!」

「目と口、全部こうやって開いてました。それまでタブレットにしか興味がなかったのに、“すごい! 一緒に写真撮って!”とこっちに来てくれて、あれはうれしかったですねえ。言ってみるもんだな」

ーー現場でもとても明るくムードメーカーだったそうですが、納得です。過去にウルトラマン関連の記者会見では、共演者の方から「天然」と突っ込まれていましたね。

「うーん、天然というか、まっすぐではあるかもしれないですね。『恋は湯けむりの中で』(2024年1月27日ー2月10日放送、テレビ神奈川)というドラマに出させてもらったとき、温泉に入るシーンがありまして。温泉に入るときって全裸になるじゃないですか。僕、普通にナチュラルに、カメラの前でばって全部脱いじゃって。僕は本当になりきったつもりだったので、奥のモニターから女性の“キャーー!”という悲鳴が聞こえて、なにかあったのかなと思ったら"脱がなくていいんですよ!”と言われて、ああそうだそうだと急いでパンツを履きました」

 立派な天然エピソードだが、マネージャー氏がさらにこんな話を明かしてくれた。