男闘呼組のカッコいいギタリストは、いまや「彼が出る芝居は、絶対に間違いない」と演劇ファンから太鼓判を押される舞台俳優でもある。女性からはもちろん、男性からも憧れられる男、岡本健一のTHE CHANGEとは──。【第2回/全4回】

岡本健一 撮影/有坂政晴

 岡本健一と中島裕翔が親子役で出演する舞台『みんな鳥になって』は、レバノン出身の作家・ワジディ・ムワワドの作品。岡本は『炎 アンサンディ』(2014・2017)、『岸 リトラル』(2017リーディング・2018)、『森 フォレ』(2021)に続いて、演出家・上村聡史とムワワドによる4作品目の出演となる。

「ムワワドはレバノンの内戦から逃れるために8歳でフランスに亡命せざるを得なかったんだけど、そのフランスでも滞在許可証の更新が拒否されて、カナダに移住し、そこで演劇に出合ったんです。『炎』『岸』『森』はそのころに書かれた戯曲です。その後、才能が認められて、パリの国立コリーヌ劇場の芸術監督をやることになるんですね」