確かな演技力で、数多くの映画やドラマに出演している俳優・池松壮亮(34)。10代から子役として活動し、劇団四季のミュージカル『ライオンキング』のヤングシンバ役で俳優デビュー。その2年後には、トム・クルーズ主演作『ラスト サムライ』でハリウッド映画デビューを飾り、さらに2年後には『鉄人28号』で映画初主演を果たすなど、俳優としてのキャリアは長い。そんな池松さんに、俳優としてのあり方や、自身にとっての「CHANGE」などを聞いた。【第3回/全4回】

池松壮亮 撮影/有坂政晴

 この日の撮影を担当したカメラマンとは、東日本大震災の当日に仕事をしたことがあるそうで、そのことを伝えると「覚えています。またこうしてお会いできて嬉しいです」と言って会釈をする池松壮亮さん。近年では、ドラマ『あなたのそばで明日が笑う』や 『季節のない街』など、震災を題材にした作品への出演も経験している池松さんが思う、俳優としてのあり方や使命について話を聞いた。

――池松さんが思う役者としてのあり方や、これから挑戦してみたいことを教えてください。

「やりたい役や作品はいつもたくさんあります。映画のことばかりを日々考えています。俳優としてどうありたいかということを、具体的に言語化するというのはなかなか難しいんです。

 とにかくベストを届けたいという気持ちが強いです。こういう作品で最高のものを生み出し、届けたいという気持ちが常にあります。そのことを目指すことが自分の人生の目標でもあります。それは常に変化に適応して学ぶことでもあります」