マルチな俳優にして、自身も熱烈にエンタメを愛してきた上白石萌歌。この夏には、小劇場の聖地・下北沢の本多劇場(東京都世田谷区)で新作舞台『震度3』に挑む。10歳から表舞台に立ち、創作の現場で苦楽を味わってきた上白石のTHE CHANGEとは──。【第1回/全4回】

「ポスタービジュアルの撮影で初めてみなさんとご一緒したのですが、すごくディープな方々ばかりで。飲みに行ったら朝まで盛り上がっていそうです(笑)。いままで私が出演してきた舞台とは全然毛色が違いますし、異質な場に飛び込んだなって思います」
大人っぽい目力に、笑うと少女のような明るさが宿る。ティーンからキャリアウーマンまで、どんな役でも演じられる魅力の持ち主だ。
『震度3』には上白石のほか荒川良々、丸山隆平、水澤紳吾、山下リオ……と、バックグラウンドもさまざまな俳優がそろった。作・演出は、市井の人々の何気ない日常をユーモラスにエンタメに昇華させてきた、赤堀雅秋さん。