2024年はさまざま節目の特別な年だった
企画が動き出したのは、23年のこと。「吉高由里子の感性が伝わる本を作りたい」という、担当編集者からの熱いオファーだった。
「小学生のときから、作文というものが書けなかったんですね、わたし。というか、自分では作文だと思って書いていたのに、先生から“あなたのは作文ではなくて、詩になっちゃっている”と言われてしまって……。そのころから、わたしは言葉の使い方が、人とは違っているのかな? と思っていたので、言葉を残すということに、迷いはありました」
しかも、実際のひとりごと取材は『光る君へ』の真っただ中である24年。それでも、書籍を出そうと決心したのは?
「24年はデビュー20周年という節目の年だし、36歳で年女だし、大河と重なっちゃったっていうのも、なんだかお祭り気分みたいになっちゃって、やろう! と(笑)。54(個)の漢字と向き合っているときは、楽しかったです。ただ、原稿のチェックは、本当につらかったですね……」
