うらじぬのとファーストサマーウイカ。彼女たちをテレビドラマで見て知った、という方も多いだろうが、うらじは劇団子供鉅人、ウイカは劇団レトルト内閣に所属しており、ふたりのホームグラウンドは「小劇場」なのだ。このたび、『双葉社 THE CHANGE』ではうらじさんとウイカさんの転機となった瞬間にせまるインタビューを決行。個性が溢れるふたりの化学反応は、いったいどういったものになるのかー。【第1回/全5回】
取材当日、取材陣がエレベーターホールに向かうとたまたまファーストサマーウイカさんに遭遇した。「こんにちは!」と記者に挨拶してくれたウイカさんは準備を整えるために控え室へ。
約束していた時間になり、瀟洒なスタジオの一室でわれわれを迎えてくれたうらじぬのさんは、黒髪のボブに赤いワンピース、ハンサムな印象のベージュのジャケットでバッチリ決まっている。一方のウイカさんは、ゴージャスな巻き髪に紫色のタッセルのピアス、幾何学模様のワンピースで華やかさ全開。元気いっぱいなおふたりの笑顔とともに、取材がはじまった。
うらじぬのさんは1989年生まれの34歳。ファーストサマーウイカさんは1990年生まれの33歳と、同世代だ。この仕事を始めたころと現在で感じた「CHANGE」は何だったのだろうか?
うらじぬのさんは「私、俳優っていう職業があるんだってことに気づく前には、“人とコミュニケーションを取る方法は言葉以外にない”って思ってたんですよね」と話す。
うらじぬの(以下、うらじ)「ちゃんと言葉で伝えなきゃいけないし、相手にも伝わってないといけないし……みたいなことを考えてたんですけど。
演劇という“演じて表現する”っていうことで、言葉以外の方法でも、いろんな表現で誰かと自分を共有できる時間があるんだってなったんです。そんなに、肩ひじ張って、難しいものだと思って人とコミュニケーションを頑張って取らなきゃっていうことでもないんだ、みたいな。