「こんな風にすべてがつながっている」目の前の作品に真摯に向き合う姿が、次の作品との出合いを手繰り寄せている

──なるほど。『ゲゲゲの女房』出演までにどんな縁がありましたか?

「27歳のときに出ていた朗読劇『もしもキミが。』(2009)をNHKのプロデューサーの方が見ていました。でもそれも僕目当てではなくて、別の役者さんを見にきていたそうです。それでも『ゲゲゲの女房』をやるときに、“あの人を使おう”と僕にオファーが来ました。朗読劇に出ていなかったら朝ドラとも縁はなかったし、こんな風にすべてがつながっているんですね。だから、特定のタイミングを挙げるのは難しいなと思っています」

向井理 撮影/有坂政晴 ヘアメイク/宮田靖士 スタイリスト/外山由香里

 その後も、映像や舞台での活躍が続いた向井。36歳で出演したドラマ『わたし、定時で帰ります。』(TBS系)、39歳での『着飾る恋には理由があって』(TBS系)でのエピソードも明かした。

「どちらもプロデューサーの新井順子さんと組んだ作品です。特に『わたし、定時で帰ります。』での種田晃太郎は、“モテそうなルックスはやめよう”という新井さんのアイデアで、地味なルックスになりました」