4年ごと、まるでオリンピックのように劇団☆新感線の舞台に立っているという、俳優・向井理。今年の新作・2025年劇団☆新感線45周年興行・秋冬公演 チャンピオンまつり いのうえ歌舞伎『爆烈忠臣蔵~桜吹雪THUNDERSTRUCK』では、物語のキーマンとして一人二役で臨む。どんな役にもなりきれる向井のTHE CHANGEとは──。【第2回/全3回】

向井理 撮影/有坂政晴 ヘアメイク/宮田靖士 スタイリスト/外山由香里

「以前、1週間で70ページ分くらいのセリフを話していた時期があって、当時勝手に申し訳なさを感じていました。1年で10日ほどしか休んでいないような時期で、“脚本家さんはどう思うんだろう”と、多分勝手に自分を追い込んでしまっていたんでしょうけど」

 いまから15年ほど前、NHK連続テレビ小説の『ゲゲゲの女房』など、同時期にいくつもの作品が重なるほど引っ張りだこの日々を、向井はこう振り返った。