「衣装の視覚的な効果って大きい」向井のこだわりが込められた、あの人気作品の役作りの裏話
──パーカーがトレードマークでしたよね。
「種田は原作コミックではスーツを着ていて、ドラマでも最初はスーツを着る設定でした。それが新井さんの“パーカー持って来て! グレーや白の使いまわしでいいから”の一声でパーカーになりまして(笑)。僕も原作を読みつつ“もっとズボラでいいんだ”と、晃太郎のイメージが深まりました。衣装の視覚的な効果って大きいですからね。もうひとり、八尾香澄プロデューサーとは、その後『パリピ孔明』のドラマでもお世話になりました。やっぱり人の縁がつながっているんですね」
──『着飾る恋には理由があって』での葉山祥吾は社長役でもあり、衣装もスーツにネクタイ、私服とバラエティーが増しました。
「葉山祥吾のスーツには、自前のものがあります(笑)。衣装部さんとどのスーツにしようか考えていたら、監督の塚原あゆ子さんが選んだのが、僕の持参した私物の茶色いダブルのスーツでした。葉山が変わった性格の社長だったから、1着くらい派手なスーツもいいだろうとなって。僕の中での葉山のイメージともマッチしていましたね」
種田晃太郎と葉山祥吾は、デキるビジネスマンながら雰囲気は正反対。どちらの役にも衣装から染まっていくことができた。

向井理(むかい・おさむ)
1982年2月7日生まれ、神奈川県出身。2006年に俳優デビュー。ドラマ『のだめカンタービレ』(フジテレビ系)、『ハチミツとクローバー』(フジテレビ系)などの出演で注目を集め、2010年にNHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』に村井茂役で出演。その後も舞台や映像への出演を続け、近年の主演作には『パリピ孔明』(フジテレビ系・映画2025年)での諸葛孔明や、日本初演となった舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』1stシーズン(2022)でのハリー・ポッターなどがある。
ヘアメイク:宮田靖士
スタイリスト:外山由香里
2025年劇団☆新感線45周年興行・秋冬公演
チャンピオンまつり いのうえ歌舞伎
『爆烈忠臣蔵~桜吹雪THUNDERSTRUCK』
【作】中島かずき
【演出】いのうえひでのり
【出演】古田新太 橋本じゅん 高田聖子 粟根まこと 羽野晶紀 橋本さとし/小池栄子/早乙女太一/向井 理 他
【松本公演】9月19日(金)~23日(火祝) まつもと市民芸術館
【大阪公演】10月9日(木)~23日(木) フェスティバルホール
【東京公演】11月9日(日)~12月26日(金) 新橋演舞場
公式サイト:https://www.vi-shinkansen.co.jp/bakuretsu45/