やっぱり『陸王』ってすごかった

 2013年に放映されたミニドラマ『車家の人々』(フジテレビ系)で俳優人生がスタート。翌2014年には『仮面ライダードライブ』(テレビ朝日系)で主人公・泊進之介を演じた。以降多くのドラマや映画に出演している。

「仕事上でこうやりたいというスタイルとか、こういう感覚なのかなって掴み始めた期間があって。それは23歳ぐらいの時で、作品でいうと『時をかける少女』(日本テレビ系)、『THE LAST COP/ラストコップ』(日本テレビ系)、朝ドラ『ひよっこ』(NHK)、『過保護のカホコ』(日本テレビ系)を経て、『陸王』(TBS系)に続くんですけど、その間に結構僕の中に色んな変化がありました。自分のパーソナルな部分と紐付けられるような役柄が多かったんです」

 『陸王』(※)の後、24歳頃のタイミングで悩み始めた。

※老舗足袋製造会社「こはぜ屋」の社長・宮沢紘一(役所広司)が、会社の存続をかけて革新的なランニングシューズ「陸王」を開発し、新たな挑戦に立ち向かう物語。古き良き伝統と新しい技術の融合、そして仲間との絆を描いた感動のヒューマンドラマとして多くの視聴者に支持された。竹内さんは、ランニングチームの若きエースで情熱とひたむきさでチームを支える茂木裕人役を演じた。

「やっぱり『陸王』ってすごかったんですよ。視聴率的にも24%ぐらいで日本中で多くの人が観ていたと思うし、豊橋でロケやった時もものすごい数の人が集まったんです。そういうのを体験すると、やっぱり自分を見失うんでしょうね。何か変だなって違和感みたいなものを覚えたんです」

──何か変、と仰るのは?

「どこかでやっている仕事と自分の中身とがずれてくる。それが生活していく上で違和感になってうまくいかないことがあったりするんです。でも、それはあっても良いと思うんですよ。上手くいかなくなって2年後ぐらいにもう1回考え方を変えてみようということになって今に至るって感じですから。そういうのはまた来るかもしれないですね。定期的に、波のように」