巫女さんに憧れ、中学2年生の時に乃木神社で体験

丸山「早っ! それまたどうして?」

宮田「私、巫女さんに憧れがあって、中学2年生の時に乃木神社に体験に行かせていただいたことがあるんです。そこの神職の方に勧められたのが國學院でした。幼馴染のお兄さんが國學院の卒業生だったのもあって身近に感じていたので、その頃からずっと行きたいなって思っていましたね」

丸山「面白い! でも、高校で進路の希望を出すときに“地味じゃない?”とか言われませんでした?」

宮田「高校が外国語に力を入れている学校だったので、そもそも日本文学科を志望する生徒は少なかったから、先生もびっくりしてましたね(笑)。でも國學院のオープンキャンパスで、とある教授の万葉集の授業を聞いてから、絶対に國學院で万葉集を学ぼうって決めました。それで私、AO入試(現:総合型選抜)だったんですけど、その時の体験授業でもその先生が指導されていて。運命を感じて、もう“これは受かった”って思いましたね。ちなみに、入学後の演習の授業もその先生でした(笑)」

丸山「それは運命だ(笑)。ちなみに、卒論は何をテーマにしましたか?」

宮田「卒論、書いてないんですよね……(笑)。書く気満々だったんですけど、教授に相談したら、“必修じゃないから、仕事もあるんだし、書かなくていいよ”って言われちゃって。“あ、じゃあやめます”って書かずに出てきちゃったという……」

丸山「そうなんだ! 僕らのときは、卒論は全員必修でしたね。それとも史学科だけだったのかな?」

宮田「しかも私の頃はちょうど大学4年生になる瞬間にコロナ禍が始まってしまって。最初の2か月ぐらいは授業もなかったし、図書館は閉鎖だし、ましてやフィールドワークなんて行けないし……で、卒論なんて書ける雰囲気じゃなかったんです」

丸山「大変でしたよね。当時の学生はどうやって対応してたんだろう?」

宮田「みんな、図書館が解放される指定日に駆け込んだり、参考資料を自腹切って買ったりしてしのいでいましたね。そんな友人は何人も見ました。“コロナでバイトもできないからお金が足りない!”って絶望してたなあ……」

丸山「でも、そういう激動の時代を学生として過ごしたのはとても貴重な経験だし、“物書き”にとっても当時の過ごし方っていうのは後の作品に影響が出そうだなと思います」

宮田「でも私の場合、むしろオンライン授業になったおかげで、アイドルの地方遠征の移動中や雑誌などの撮影中でも授業が受けられたのは助かりました。就活も卒論もなかった分、大学の授業にすごく集中できた1年だったなと思ってます。でも、やっぱり卒論は書けばよかったかなと。ゴンザレスさんも大変でした? 卒論」