小芝風花は、いま最も輝いている女優のひとりだ。2クールつづけて地上波ドラマのヒロインを演じ、CM出演も多数。さまざまな役柄を演じる俳優は、仕事自体が「CHANGE」と言える。あふれるエネルギーを感じさせる小芝さんだが、これまでどんな「CHANGE」を経験してきたのだろうかーー?【第3回/全4回】

小芝風花 撮影/冨田望

右も左もわからない新人時代

 小芝風花さんは「イオン&オスカープロモーション 『ガールズオーディション2011』」でグランプリを受賞したことをきっかけに、芸能界へ。それ以前はフィギュアスケートでオリンピックを目指していた。当初はフィギュアスケートと芸能活動を両立させようとしていたらしいが……。

小芝「最初は東京でもスケートの先生を探して、“これからもスケートを続けよう”ぐらいの勢いだったんですけど、事務所のレッスンも週に6日あって、スケートも毎日、練習しなければいけなかったし、そもそも物理的に無理だったんですよね。

 15歳くらいって、年齢的にも体も大人に切り替わっていく頃で、スケートをやめる子は多いんですよ。小さいときは体重も軽くてポンポンとジャンプを跳べていた子が急にできなくなったり、逆にすごく伸びる子もいたり」

 一方で、オーディションで選んでもらったからには、という思いもあったようだ。

小芝「芸能界に入りたくてオーディションを受けている、すごく大勢の方たちの中から自分を選んでくださったので、そこで頑張りたいと思いました。でも最初は目の前のことに必死というか、右も左も分からなかったですね。事務所の人から言われた時間にその場所に行って、インタビューとかもなに言っていいか分からないけど、とりあえずしゃべって、みたいな感じでした」

 そんな状態でデビューしてから12年。第一線で活躍する俳優に成長した小芝さんだが、仕事をする上で、ある俳優から大きな影響を受けたという。