70代の言うことじゃないなと思ってたら、それを実践してる
丸山「“俺、将来さ”って言いだしたんですよ。当時72歳とかですよ? なのに“村を作りたい”とか“これからは道具を持つことを排除して、旧石器時代の暮らしを始めたい。だから今、石選びをしているんだよね”とか言ってて。70代の言うことじゃないなと思ってたら……あれから数年経った今、関野さんはそれを実践しているんですよ」
宮田「有言実行されているんですね。すごいバイタリティです」
丸山「あの行動力を見ていて、俺ごとき“若造”が悩んでブレーキをかけてる場合じゃないと気づかされました。“やれるだけやっちゃえ”と思えるようになったというか」

宮田「それが、今もゴンザレスさんが精力的に海外を飛び回っている理由なんですね」
丸山「そうですね。ただ、ずっと長くこの仕事を続けるなら、チームを組んで出来ることを増やしていきたいと思うようになったんです」
宮田「チームですか!」
丸山「実際に関野さんご自身も、“一人で頑張りながらチームでもやる”というスタンスで、いろいろなプロジェクトチームを組んでいるんです。だから、一人で突っ走って仕事をすることと、チームで協力し合って仕事をすることっていうのは相反するようでしてないんだろうなと思うようになりました」
宮田「チームを作ってとは、具体的にはどういう活動をしようと思われているんですか?」
丸山「たとえば、そろそろ後進に道を譲るというというか、情報を共有して動ける仲間を増やすというのも一つですね。体力や気力があって、情報収集とかを一緒にしてくれる若い人たちと組んだらいいのかなと。頭を使って大枠で考えることに関しては、自分にもまだまだできるとは思っているので。地球は広いですからね。一人で全部やるには時間が足りない。若い世代の人とネタや意見を出し合って、それを僕がまとめる形もアリだなと、最近すごく思うんです」