大好きなモデルの仕事に一生懸命に取り組むも…「大学を卒業したら、地元の仙台で就職しようという気持ちでした」

「もともと映画を見るのは大好きだったんですが、“女優になりたい”という思いは、特に持っていなかったんです。モデルの仕事は大好きで、一生懸命に取り組んで、とても充実した毎日でした。
 そんななかで、そのモデル事務所のマネージャーから“森田監督の映画のオーディションに呼ばれてるけど、どうする?”というお話が入ってきて、東京に行ってオーディションを受けることになりました。
 正直に言うと、もしこれが森田監督じゃなかったら、行ってなかったかもしれないですね。大好きな森田監督の作品だったので行ってみよう、という感じだったんです」

鈴木京香 撮影/有坂政晴

“高校生のときに見た森田監督の『それから』(1985)が衝撃的で、日本映画ではいちばん好きな作品だった”という鈴木さん。そんな森田監督の作品だからこそ、オーディションに向かった。

「地方の大学生だったので大学を卒業したら、そのまま地元の仙台で就職しようという気持ちでした。東京に出ていこうという意識は、まずなかったですね。そのままモデルをやるにしても、仙台で続けるという意識だったと思います。やっぱりすべては“森田監督だったから”なんです。私にとってはTHE CHANGEですね」