“座長”だからと特別に意識するということはなかった
寺島さんをはじめ諸先輩たちから、俳優としての心得やキャリアにまつわる話は──
「俳優としての心得ですか？ そういう話は全然、しなかったです。育児や家事といった、ほんとにたわいもない話をしていた現場でした。４０歳を過ぎたらこうなるとか、歳を重ねることの恐怖とか…（笑）。ひかりさんには成人されたお子さんがいらっしゃるので、お子さんの話を聞かせてもらったりもしました。今回は、監督をはじめご一緒した皆さんがすごく話しやすい空気にしてくださったとも思います。その部分は演技をする上ですごくプラスに働いていたと思います」
多くの作品で主演経験がある多部さんだが、今回いわゆる座長として何か意識したことはあるのだろうか。
「これまでも“座長”だからと特別に意識するということはなくて、今回もそうでした(笑)。物語自体がヒロインの紀子目線で、紀子を時系列で追っていくのですが、ベースにはシェアハウスの住人たちみんなの意識がすごくあるので、私自身も“座長＝大きな幹”のような感じではなかったんです」
これまで経験がないという悲惨な境遇の主人公を演じ、座長を務める多部さん。「本当に楽しい現場だったので、それがすごく新鮮で、学びでもありました」と語るように、座長だけでなく、シェアハウスに暮らす住人たちを演じる個性豊かな実力派キャストたちそれぞれが現場を盛り上げてくれたようだ。そして、その演技が物語に深みを与えてくれることは間違いない。
(つづく)
多部未華子（たべ・みかこ）
１９８９年１月２５日生まれ。東京都出身。２００２年に女優デビュー。２００５年公開の映画『ＨＩＮＯＫＩＯ』と『青空のゆくえ』でブルーリボン賞新人賞を受賞。２００９年にＮＨＫ連続テレビ小説『つばさ』のヒロインを務め、２０１０年には『農業少女』で読売演劇大賞女優賞・杉村春子賞、エランドール賞新人賞などを受賞。近年の主な出演作に、ドラマ『私の家政夫ナギサさん』、『マイファミリー』（ＴＢＳ系）、『いちばんすきな花』(フジテレビ系)、『スロウトレイン』、『対岸の家事～これが私の、生きる道！～』（ＴＢＳ系）、映画『空に住む』、『流浪の月』、舞台「ＣＯＣＯＯＮ ＰＲＯＤＵＣＴＩＯＮ ２０２３『シブヤデマタアイマショウ』」、「ＮＯＤＡ・ＭＡＰ 第２６回公演『兎、波を走る』」などがある。
【作品情報】
「連続ドラマW シャドウワーク」
出演：多部未華子 桜井ユキ 川西拓実（JO1） トリンドル玲奈 上原実矩 須藤理彩 街田しおん 森岡龍 竹財輝之助 石田ひかり 寺島しのぶ
原作：佐野広実
脚本：関久代
監督：山田篤宏
２０２５年１１月２３日（日・祝）より放送・配信スタート
毎週日曜日午後１０時 ＷＯＷＯＷにて放送・配信（全5話）
★初回放送と同時にＹｏｕＴｕｂｅにて第一話無料配信
Ⓒ佐野広実／講談社 Ⓒ2025 WOWOW
公式サイト： https://www.wowow.co.jp/drama/original/shadowwork/
■【第１話まるごと無料配信！】「連続ドラマＷ シャドウワーク」https://youtu.be/nong3Q_Z680 配信期間：2025/11/23 22:00～2026/01/09 18:00
