初めての座長公演で“自分のスタイル”を模索「時代劇だけど、今風にしたいからカツラを着けずに地毛で演じたい」

 愛知県の名古屋は、初めて座長公演を行った、思い出深い場所。

「26歳のとき、中日劇場で1か月ほど『草笛の音次郎』というお芝居をやったんですけど、殺陣(たて)も何もわからなくて……。時代劇だけど、今風にしたいからカツラを着けずに地毛で演じたい、などこだわりが強くて、自分のスタイルみたいなものを模索していた時期でしたね。
 名古屋の方々は、最初はちょっとシャイだけど、打ち解けたら情に厚いというイメージがあって、コンサートでも最初の数曲は比較的静かで、徐々に盛り上がるという感じがあります」

氷川きよし 撮影/有坂政晴

 対照的なのが大阪で、のっけから大盛り上がり。お客さんのパワーに負けないように、気合いが入るという。

「でも、芸には厳しいから、緊張感があります。受けを狙いすぎても引かれるし、足りなくてもダメ。自分自身の訓練になる場所ですね。そういう意味では、福岡もそう。昔から芸事が盛んな土地なので、審査員的な視線で冷静に見るところがありますね、博多人は。特に、博多座のお客さまは目が肥えている感じが伝わってきます。故郷だから、しっかりやらなきゃという気持ちもあります」

 氷川きよしにとって、ホップ・ステップ・ジャンプの“ステップ”の年だという2026年は、どんな“可能性のドア”が開くのだろうか──。

ひかわ・きよし
1977年9月6日生まれ、福岡県出身。2000年2月に『箱根八里の半次郎』でデビューし、同年の日本レコード大賞をはじめ新人賞を総なめにし、『第51回NHK紅白歌合戦』にも初出場。演歌からポップス、ロックまで歌える実力派歌手として活躍。25年大晦日の第76回が25回目の出場となる。
公式サイト:https://www.kiizna.co.jp

『氷川きよし特別公演』

■出演:氷川きよし
丸山智己 島崎和歌子(Wキャスト) 中島唱子(Wキャスト) 山崎樹範 上野なつひ / 石倉三郎
五大桃華 美郷真也 高木トモユキ 
武智健二 小多田直樹 吉田宗洋 鷲尾直彦 水野直浩 橋口俊宏 川手祥太 小泉凱 
児玉陽子 小林かづこ 小栁美李 竹腰志帆 三浦茜音 
渡辺心優 作田聖奈乃(Wキャスト) 釼持康心 黒岩紘翔(Wキャスト) 伊藤舞 渥美こあ(Wキャスト)
■作・演出:堤泰之

【東京公演】
会場:明治座 2026年1月31日(土)〜2月18日(水)
劇場公式サイト:https://meijiza.co.jp/info/2026/2026_01_02/
【愛知公演】
会場:御園座 2026年3月6日(金)〜18日(水)
劇場公式サイト:https://www.misonoza.co.jp/lineup/month260306.html
【大阪公演】
会場:新歌舞伎座 2026年4月10日(金)〜19日(日)
劇場公式サイト:https://www.shinkabukiza.co.jp/perf_info/20260410.html
【福岡公演】
会場:博多座 2026年4月25日(土)〜30日(木)
劇場公式サイト:https://www.hakataza.co.jp/lineup/124