「どう楽しんだらいいかわからなかった時期」を越えて出会った大切な作品

「しょっちゅう『CHANGE』があって、どれを話しましょうか……という感じですよね(笑)。この世界に飛び込んだときも、事務所の人と知り合ったのも転換点ですし、初めて演技をしたときもそうだと思います。一つ作品を挙げさせていただくなら、NHKの『翔ぶ男』への出演、あとは『サラリーマン金太郎』(TBS系/1999年~2004年)で全国的になったことも大きなことでしたし、その後の『特命係長 只野仁』(テレビ朝日系/2003年~2012年)も大きかったのは間違いないです」

『翔ぶ男』は1998年、NHKで放送されたドラマ。緒形拳さんなど、実力派の大御所との共演となった。

「トレンディドラマを演者としてどう楽しんだらいいかわからなかった時期があり、そこから少しして出会ったのが『翔ぶ男』。人間を丁寧に描いた作品で、この作品に出演させていただいたことで、演じるって面白いなと思えたし、俳優が好きになりました」

 そして、1999年ごろからは『金太郎』『只野仁』など大ヒットドラマの主演作が続く。

「『金太郎』で多くの人に知ってもらって、その後に『只野仁』では、物語のベースの部分はあったけど、中身の細かなアレンジはほとんど自分でもやったので、スタッフも仲間という感じで、みんなで一緒に時に悪ふざけしながら、でも色々挑戦しながら作り上げたという記憶です。多くの皆様に楽しんでいただけて嬉しかった」