俳優業への思い、根底にあるのは幼少期のテレビ体験「家族がみんなテレビの前に…」
この『サラリーマン金太郎』然り、『特命係長 只野仁』然り、他にも『広域警察』(テレビ朝日系/2010年~2021年)など、主演作がシリーズ化され、長く続く傾向がある高橋さん。その理由はどこにあると考えているのだろうか。
「作品が終わる時に“もっと見たい”という声をいただいて、さらに制作が続く、というのはありました。“またやってくれますよね?”という声が自然と上がってくる感じ。それはありがたいし、役者にとって嬉しいことですね。
長く続く理由……なんでしょうね。一つ言えるのは、それぞれの作品で、向き合い方は違うんですけど、共通していたのは、どんな役をやっても魅力的でいたいな、という思いはあったかもしれません」
「チャーミングでいたい」という思いは子どものころからのテレビ体験からくるものがあるという。
「テレビは家庭に入り込むものじゃないですか。例えるなら犬。今うちには猫が2匹いますけど、いるだけですごく家の雰囲気が変わる。その子のことが中心になって、家族がちょっと仲良くなったり、ふんわりしたりするんですよね。テレビドラマもそういうものかなっていう思いがあるんです。
僕らの子供の頃は、観たいものをいつでも自分で自由にチョイスできる時代じゃなかった。楽しみにしてたその曜日、その時間になると、家族がみんなテレビの前に集まって一緒に見て過ごす楽しい時間だった。だから、テレビはそういう家族の時間に入り込んでくるもの、というイメージなんです。そして楽しいキャラクターがいた。ご家庭の人と親密というか、溶け込む感じがあるといいなと思いながらやっていました」