人生が変わった出会い「小栗くんが“鋼太郎さんを映像に出したい”と言ってくれて」

 そんな吉田さんに転機をもたらしたのが、小栗旬さんとのかかわりだったという。

「小栗旬くんと出会って、小栗くんが“鋼太郎さんを映像に出したい”と言ってくれて。そこから人生が変わりました」

 舞台人として名を馳せていた一方で、「テレビでの認知度なんて、まったくない状態」だということは、自分でもわかっていた。その後、ジワジワとテレビで出演作を増やし、連続テレビ小説『花子とアン』(NHK総合)で、その名を確固たるものとしたことは誰もが知るところだろう。

――では、40代で1から、というお気持ちで?
「まったくの1からですね。いまでも、その気持は変わっていないです。映像の現場に行く前は緊張して眠れない、みたいな感じですから。舞台は1か月間、必ず稽古をする時間があって、ある程度、満足したものが体に入り、それを披露できるから、そんなに不安はないんです。でも映像は1回テストしたら、もう本番。待ってくれないんです。“しまった”と思っても取り返しがつかないし、そういう意味での集中力や瞬発力が必要なんですよね。

 たぶん、若いときから映像を始めていたら、いまはもう映像に呼んでもらえていないと思います。舞台をやってきたからこその技術の蓄積があり、そこからの映像の仕事なので、続けられているんじゃないかなという気がします」