藤原竜也主演『マクベス』演出でハプニング「大歓迎です。あとが大変ですけどね、説得しなきゃいけないから」

 俳優業だけではなく、2000年代からは舞台演出も手掛け、蜷川幸雄さんから『彩の国シェイクスピア・シリーズ』を引き継いで以降、より演出業に深く携わっている。俳優と演出を兼任することも多く、そのたびに悩ましく思うこともあるという。

「演出をするときに、実際に僕が演じたときのことを思い浮かべながらやってしまう…という“悪い癖”があるんです。僕はずっとシェイクスピアをやっていますから、人にできなくても僕にはできる部分もあるわけです。それをほかの俳優に求めちゃうと、その人がいっぱいいっぱいになっちゃう。でも、作品のクオリティは…と思うと、そのあたりの匙加減が、一番悩ましいところですね」

 今年5月には藤原竜也さん主演『マクベス』を演出したが、そんな吉田さんの“悪い癖”ゆえのハプニングがあったという。

「稽古中、藤原くんが『もうわかんない! 無理無理!』って(笑)。おもしろいですよ」

――そういう感じは大歓迎ですか?
「大歓迎です。あとが大変ですけどね、説得しなきゃいけないから」

――先程おっしゃっていた、「いっぱいいっぱい」の状態になったんですね。
「そうですね。考えてきたセリフ回しを、『それは全然違うよ』と言われると、本人の中では思ってもみなかったセリフ回しをやることになるわけで、それは全然、体に入らないんです。それで泥沼に陥っちゃう。でも、やらなきゃいけないんですよ。戦いですね」

――藤原さんも、これまでに何度もシェイクスピア作品に出ています。
「それでも、シェイクスピア作品に挑むとその状態に陥るということはあるんです。こっちとしては、『藤原くんが、それをできるようになれば鬼に金棒なのに』という期待もあるんですよね。」

 修羅場を振り返り、ほがらかに笑う吉田さん。その姿からは、今後も新たな挑戦を続けていくに違いない、すさまじいエネルギーが感じられた。そんなバイタリティあふれる名優が考える「モテる男」の条件とは?

よしだ・こうたろう
1959年1月14日、東京都出身。蜷川幸雄演出の舞台では数多く主演を務め、16 年には「彩の国シェイクスピア・シリーズ 2nd」の芸術監督に就任。1999年に「第6回読売演劇大賞優秀男優賞」、2001年には「第36回紀伊國屋演芸賞個人賞」、2014年には「第64回芸術選奨 演劇部門文科科学大臣賞」をそれぞれ受賞。その一方で、映像作品では『半沢直樹』(TBS系)、NHK連続テレビ小説『花子とアン』、『おっさんずラブ』シリーズ(テレビ朝日系)で注目を集める。今年の出演作に、連続テレビ小説『あんぱん』(NHK総合)『となりのナースエイドSP2025』(日本テレビ系)、映画『ショウタイムセブン』『事故物件ゾク 恐い間取り』がある。

▪︎作品情報
『果てしなきスカーレット』
2025年11月21日(金)より全国公開中


スタッフ
監督・原作・脚本:細田守

キャスト
芦田愛菜
岡田将生
山路和弘 柄本時生 青木崇高 染谷将太 白山乃愛 / 白石加代子
吉田鋼太郎 / 斉藤由貴 / 松重豊
市村正親
役所広司

公式サイト
https://scarlet-movie.jp/

ⓒ2025 スタジオ地図

ⓒ2025 スタジオ地図