『カーネーション』出演時の思い

 渡辺あや氏は21年のドラマ、NHK『今ここにある危機とぼくの好感度について』や、22年のドラマ『エルピス-希望、あるいは災い―』(フジテレビ系)などの作品を執筆。朝ドラの脚本を初めて担当した『カーネーション』に尾野さんは主演した。演じる立場からは、どのような思いがあったのだろうか。

「もう一字一句あやさんのセリフなんですよ。ドラマの現場では、“しっくりこないからここのセリフ変えていいですか”って相談することもあるんです。

 でも、あやさんの脚本は、読んでみると一見“こんなこと言うかな”って思ったりもするんですけど、動いてみると自然にその言葉が出てくるような……本当不思議なんですよね。

“なんかちょっとこれは”って思うのに、動いたら普通にセリフが出てきちゃうって。セリフを入れるのが苦じゃないし、不自然な感じもなくなるんですよ。だからアドリブみたいに聞こえるかもしれないけど、ほぼほぼセリフです」