今はパラダイムシフトの真っ只中

株式会社ゴンドラ古江恵治社長 撮影/有坂政晴

ーーコロナ禍以外で、ピンチだと感じたときはありましたか?

古江「創業当時、1期目や2期目の頃は、私の力不足もあって、経営理念だのを言う前に足元の数字ばかり考えていました。それもあって、離職者もとても多かったんです。毎日、自分に大丈夫だ、大丈夫だと言い聞かせながらやっていましたが、今日はAくんが辞める、来週はBくんが辞めるということが続いたときはつらかったです。足元の数字も利益は出ていたものの、目標には届いていなかったので、なおさらでした」

ーーお客様を大事にする前に、社員を大事にすることができていなかったんですね。

古江「今になっては、それが一番、大事なことだと思います。さらに言えば、メンバーとメンバーのご家族にもしっかり満足してもらうということです。

ーーゴンドラでは社是として「五方良し」という言葉を掲げています。1にお客様。2に法人としての当社ならびに株主。3に消費者の皆様、地域社会、4にメンバー。そして5にメンバーのご家族とあります。

古江「4期目に、まだ会社も小さくてお金もなかった頃に、目標達成会をカラオケ店で開いてお祝いしたことがあるんです。そのときにメンバーのご家族も招待して、ご家族ごとに私が感謝の手紙を書いて渡したところ、とても喜んでいただいたんです。家族は父親や母親が、どういう会社で働いているかは、詳しくわかっていません。達成会で一緒にお祝いしたことで、家族の絆も深まったようで、お返事をいただいたりもしました。それもあって、メンバーだけでなく、メンバーを支えてくれる家族も意識して経営していかなければならないと、強く思うようになりました」

ーー会社とともに古江社長も積極的に成長を求め続けているように感じます。毎年、なにかテーマを決めて取り組むという試みを続けていると聞きました。今年のテーマはなんでしょう?

古江「今年は勇往邁進というテーマを決めました。1年のうちでいろいろな困難が起きるとは思いますが、成し遂げたい目標に向かって、一心不乱に馬のように突き進んでいきたいという思いで、1月から臨んでいます」

株式会社ゴンドラ古江恵治社長 撮影/有坂政晴

ーー過去には自分の苦手なことに取り組むというテーマもあったと聞きました。

古江「40歳のときに自己否定、過去否定をテーマにしたんです。苦手なタイプの人でもオープンに接しようとか、苦手な食べもの、梅干しやうなぎを食べるとか、敬遠していたゴルフにも取り組みました」

ーー苦手は克服できたのでしょうか?

古江「ゴルフだけは今も続いています。ただ、うなぎは克服できずに、その年以来、食べていません」

ーーでは、今年ではなく今後のゴンドラ、そして古江社長の目標をお聞かせください。

古江「2025年11月に、私の出身地である北海道に支社を設立しました。道内にはすてきな企業やお店、町がたくさんありますが、DX活用やWeb集客、SNS運用など、課題がまだまだたくさんあります。人材不足という問題もあります。当社の伴走型実行支援、統合型支援で、解決していきたいと考えています。

 また、Webマーケティングの世界は今、パラダイムシフトの真っ只中だと思います。生成AIが出てきたことで、今後、これをどうマーケティング活動で駆使して、お客様の成長を企画・実行していくか。次の10年で、どこよりもAIに強いマーケティング会社を目指していきたいと考えています。今後、日本はどんどん人口が減っていきます。生成AIを用いて効率化したり生産性をあげたり、収益をどうあげていくかに経営資源を投下してチャレンジしていくことが重要だと思います。そのために、ゴンドラの20代・30代の若いメンバーの力を結集して、次の10年を作っていきたいです」

ーー個人的にはどうでしょうか?

古江「私自身、経営をしていて一番の喜びというのは、メンバーの成長です。このゴンドラグループから社長がどんどん出てくれればいいなと思います。いろいろな経営者が出てくる、そんな会社でありたいと思います」