透明感のある存在感と、確かな演技力で定評のある俳優の瀧本美織さん。2010年に放映されたNHK朝ドラ『てっぱん』でブレイク以降は、コメディ、ホラー、シリアスと様々なジャンルの作品に出演し、近年ではソロアーティストとしての活躍もめざましい。そんな瀧本さんにとっての人生のCHANGEとは──。【第4回/全6回】
2010年放送のNHK朝ドラ『てっぱん』で俳優として大きな転機を迎えた瀧本さん。その後も多くの作品に出演し、その都度刺激を受けて、表現者として更なるステップアップを図ることになった。
2013年に公開されたアニメ映画『風立ちぬ』では、自身初の声優に挑んだ。同作は戦前を舞台に、実在した航空技術者・堀越二郎と小説家・堀辰雄の半生をモデルにした物語で、スタジオジブリの名作であることは今さら言うまでもないだろう。
瀧本さんが演じたのはヒロイン・里見菜穂子で、キャラクターは明るくも純真で芯の強い女性であった。俳優として表現の幅を広げた同作について聞いてみると、声優初挑戦とは思えないエピソードが飛び出した。
「テスト録音かと思って臨んでいたところ“はい、今のOKです”という感じで、“え、今の録っていたんですか!?”と驚きました。
宮崎駿監督は、最初は菜穂子のイメージとは少し違うと感じていらっしゃったようですが、実際に収録を終えたあとで、“声が菜穂子に寄っていたね。役の声になったんだね”と言ってくださいました」