人生のターニングポイント。常連となったドラマ『大奥』家定役への大抜擢
――北村さんは、望月監督の映画『皆月』でキネマ旬報賞新人男優賞を受賞し、三池監督作品では「許されざる者」など多数出演していますが、そういうつながりがあったのですね。
「そのときに三池さんが『今度作品を撮るから』と言って、同時に紹介してくれたのが望月六郎監督でした。ちょうど三池さんと望月さんが監督としての名前が上がっていた時期で、僕もそこから事務所に入る話をいただくようになり、役者としてたくさんの作品に声をかけてもらえるようになりました。僕にとっては木村俊樹というプロデューサーと、小林政広、三池崇史、望月六郎という3人の監督と出会ったことと、その時期がかなり大きかったし、それがなければ今の僕はないですね。
あとは僕がテレビに出始めて間もない頃に、演出家の林徹さんが最初の『大奥』(フジテレビ系)で徳川家定役に自分を抜擢してくれたんです」
――北村さんはその後も『大奥スペシャル~幕末の女たち~』(2004年3月)で徳川家祥を、『大奥~第一章~』(2004年)では山賊、『大奥~華の乱~』(2005年)で柳沢吉保、『大奥~華の乱~スペシャル』(2005年12月)で柳沢保明、映画『大奥』(2006年公開)で歌舞伎役者の金子長十郎を、そして『大奥 最終章』で徳川宗春を演じていらっしゃいます。もう『大奥』の常連俳優と言っても過言ではないかと!
「林さんとは『あなたの隣に誰かいる』などでもご一緒したのですが、やはり最初の『大奥』に出していただいたことは大きかったです。そういう人たちとの出会いがこれまでに何度かあって、自分の仕事の流れも変わっていったかなと思います」
――その出会いや経験があったから今があると実感できることはありますか?
「う~ん、きっと何かはあるはずなんですよね。それを今パッと言葉では浮かびませんが、別のことで言うと、僕は商船の高等専門学校に入学したのですが、そこは全寮制で、先生などの大人がいなかったんです。離れ島の田舎にあって、当時は先輩も強面の人やパンチパーマで体も大きい人ばっかりでしたので、一年生の何人かは最初の数か月で辞めてしまうような環境でした。今の時代だったらとんでもないことなんだけど、そのときの経験があるから、いま何が起こっても大したことないなと思えるんです」